Hwang Jaeho 中韓日は協力して世界の発展を推進すべき 2023.04.01
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中韓日は協力して世界の発展を推進すべき

 

 

    著者:黄載皓(Hwang jae-ho) 出典:中国日報ネット2023-04-01 07:58 

 

    2020年のCOVID-19感染症の発生以来、国際社会は少なくとも4回の危機を経た。第一は、COVID-19感染症による人類の危機であり、第二は、ロシアとウクライナの衝突による国際安全保障の危機であり、第三は、中米の競争による国際秩序の危機であり、第四は、保護主義と一方主義が多くの国で台頭したことによるグローバル経済の危機である。 

 

    この4回の危機は経済のグローバル化に大きな影響を与え、世界は「反グローバル化」と言えずとも「非グローバル化」に向かっているようである。 

 

    この状況では北東アジアの緊張緩和は望めまない。中米間の激しい競争は、中国と、韓国・日本を含む北東アジアの他国との緊張を高めた。日中韓三国協力事務局に代表されるように「中韓日」は制度化された関係であるが、その「中韓日」より、制度的に未整備である「米韓日」による協力関係が優位を占めていると言える。 

 

    皮肉なことであるが、韓・中、韓・日、中・日各々の二国間関係が不安定であり、三国間関係は順調に発展してきたとは言えない。韓日関係は一部改善の兆しを見せているが、他の2つの関係は依然として不安定であるように見える。 

 

    しかし、当該三国の国際的地位と各々の総合的な国力を踏まえ、お互いに競争しつつも協力を維持することは三国の利益に合致し、ひいては世界の平和と発展に寄与するものである。外的要因の影響を受け、不安を高めていくよりはましであろう。 

 

    当該三国が時代の趨勢に沿うならば、協力機会を一層創出するよう努めなければならない。 

 

    第一に、まずは互恵的協力、公平な競争、政治的自由を確保するために、中・米間で「紳士協定」が成立する必要がある。そうすれば、中・米の対立が国際社会に及ぼす悪影響を減らすことができる。中・米の競争が善意と公平を基礎としてこそ、中日韓三国はお互いの利益のために理性的な互譲と妥協を行うことが可能になる。 

 

    第二に、中日韓三国は「ノアの方舟」のように、経済発展を望む国を後押しし、地域と世界にその成果を共有し、また、公共財の提供に当たって他国に寛大であらねばならない。 

 

    3月15日、中国共産党・世界政党ハイレベル対話会において、習近平主席が「グローバル発展イニシアティブ」を打ち出し、世界文明の多様性を尊重し、全人類の共通の価値を提唱し、文明の継承と革新を重視し、国際的な人的交流と協力を強化することを提唱した。世界は差し迫ったグローバルな挑戦に多く直面しており、各国は団結と協力を強化し、「ノアの方舟」の下で力を合わせてこそ、より良い未来を享受できる。 

 

    第三に、中韓日三国は、国際社会における社会経済の偏りの解消に向け支援すべきである。これは中国の主要な発展目標の一つである共同繁栄の実現につながるからである。中国だけでなく、国際社会全体が共同繁栄を追求すべきである。それは皆にとって利益となるであろう。 

 

    中国は、世界的な発展による成果を他国が公平に享受できるよう支援することができる。韓国と日本もそのような努力に参加すべきである。 

 

    第四に、中韓日三国には共通した文化的起源がある。中国は、人類運命共同体の構築に積極的に貢献すると宣言し、「協議を尽くし、共に貢献し、利益を共有する」という衡平なグローバル・ガバナンスの考え方を披露した。日本と韓国が人類運命共同体の構築に参加すれば、すべての国にとって有益となろう。 

 

    第五に、日中韓三国は率先して発展途上国の「発展」のために経済的な命綱を提供すべきである。科学技術の発展による経済的利益を小規模な国と共有すべきである。技術協力を通じて利益を共有することは小国の発展と生存にとって重要な要素である。中国共産党第20回全国大会の報告書で言及されたように、中国は、「国際的な科学技術交流と協力を拡大し、研究のための国際的環境を整備し、オープンでグローバルな競争力を備えた革新的なエコシステムを創造する。」 

 

    今こそ、中日韓三国が共同の繁栄を実現するための発展モデルを共に構築する時である。そのようになれば、国際社会は当該三国の主導力により一層信頼を置くであろう。 

 

    本文の著者はグローバル戦略協力研究院院長、韓国外国語大学国際研究部教授であり、日中韓三国協力事務局の客員研究者である。 


    本文は必ずしもTCSの見解を反映するものではありません。