その他 欧渤芊事務局長による朝鮮日報とのインタビュー 2022.03.02
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「国際的視野を持つ日中韓の若者たち、過去は変えられないが未来は共に」 



    日中韓三国協力事務局(TCS) 欧渤芊(おう・ぼつせん)事務局長 

    「日中韓三国の若者たちは、過去を変えることはできないが、未来を共に築くことはできる」。日中韓三国協力事務局(TCS)の欧渤芊(おう・ぼつせん)事務局長は、ソウル市鍾路区に位置するTCSの事務室で行われた朝鮮日報のインタビューで次のように述べた。「日中韓三国は過去に衝突と葛藤の時間を過ごしたこともあったが、歴史を振り返ってみれば協力してきた場面の方が実は多い」。 

    TCSは北東アジアの平和と安定及び繁栄を目的に日中韓三政府が設立した国際機構である。 2011年9月、韓国ソウル市に事務局が設立され、日中韓三か国の関係者が二年交替で事務局長を務める。昨年9月に就任した欧事務局長は、中国の外交官として、駐オーストラリア中国大使館参事官、駐グレナダ中国大使、中国人民外交学会副会長などを務めてきた。欧事務局長は「韓国に長期滞在するのは初めてだが、韓国に対していつも良い印象を持っていた。 中国と韓国は隣国として文化的・伝統的に似た部分が多く、韓国勤務にはなぜか親しみを感じる。韓国語を習得するため努力しており、好きな韓国料理は石焼ビビンバだ」と語った。 

    欧事務局長は、最近の国際情勢の変化とコロナ禍により日中韓三か国は共通の課題や困難に直面しているとし、三国協力の必要性を強調した。三国の歴史認識に対する違いを克服し相互理解と尊重を推進するため、「青年交流」をTCSの主要課題として据えている。TCSは現在「青年大使プログラム」「日中韓ユーススピーチコンテスト」を含め、九つの青年交流プログラムを運営している。「最近の青年交流プログラムで出会う日中韓の若者たちの大半が、国際的な視野を持っている。三国協力に対する肯定的な理解を持った青年たちがいるので、日中韓の未来は明るい」と述べた。 

    最近の「キムチ」や「韓服」などが話題になった論争について「相互の信頼と好感度を高めるためには、三か国の文化的共通性を原動力に絆を強めなければならない。同時に異なる文化は尊重し、和合と共生の道へと進まなければならない」と説明した。 

    また、経済協力も三国協力の主要課題として挙げられた。「日中韓三か国は地域的な包括的経済連携協定(RCEP)を通じ、歴史上初めて一つの自由貿易体制の下で経済協力をすることになった。三か国として歴史的に重要な意味を持つこの機会をよく活用し、経済貿易協力を強化しなければならない」と述べた。日中韓首脳会談は過去二年間開催されていないが、三国協力は実務的な分野でオン·オフライン方式で現在も進められている。 

    欧事務局長は「日中韓三カ国は隣国であり、人的・経済的な融合度が非常に高い。北東アジアの恒久的な平和と持続的な繁栄のため協働していくことを願う」と話した。